「包茎」は亀頭が包皮に覆われている状態のことです。生まれたときは誰でも包茎ですが、幼児から少年期になるに従って徐々に亀頭が露出し始め、青春期には亀頭が自然と露出した状態になります。
日本人男性の80%は、成人になっても包茎の状態が見られます。包茎は自分だけではありません。包茎でも生活に不自由を感じなければ、手術を行う必要はありません。
しかし、見た目、衛生面、包皮の繰り返す炎症(包皮炎)の改善、性行為時の機能アップ、介護に備えてなどのメリットが包茎治療にはあります。
包茎治療には、余分な包皮を切除して亀頭を常に露出させる「環状切開術」や、傷跡を亀頭のカリ首直下に隠すことで見た目を自然に仕上げる「亀頭直下埋没法」など、いくつかの方法があります。
環状切開術は基本的な手術方法で、比較的短時間で行えるため多くの医療機関で採用されています。
一方、亀頭直下埋没法は美容面に配慮した方法で、勃起時や平常時にも縫合跡が目立ちにくく、自然な仕上がりを希望する方に適しています。
その他、包皮の余り具合や皮膚の色調、症状に応じて部分切除や特殊縫合法を組み合わせることもあります。手術はいずれも局所麻酔下で行います。
美容外科の視点を持つ医師が担当するため、「包茎手術を受けたことがわからない仕上がり」を心掛けています。
傷跡をきれいに、目立たせない包茎治療
当院の包茎治療は全て亀頭直下埋没法で行っています。 亀頭直下埋没法は、包茎治療の中でも特に仕上がりの自然さと傷跡の目立たなさに配慮した手術方法で、余分な包皮を切除し亀頭のカリ首直下で丁寧に縫合することで縫合線がシワに隠れ、勃起時・平常時ともに違和感のない見た目が得られます。
狭窄・締め付け部分の処理が大切
カントン包茎および真性包茎は、包皮輪(包皮口)の狭窄により亀頭の露出が困難、または露出後に環状の締めつけによって包皮が元に戻らず亀頭部がうっ血・浮腫を呈する病態であり、特にカントン包茎では包皮輪による絞扼が持続すると亀頭の血行障害や壊死に至る危険性があるため、急性期には包皮輪切開などの緊急減張処置を要します。 慢性的な狭窄例では、炎症の反復や排尿障害、陰茎発育不全の原因となりうるため、亀頭直下埋没法による余剰包皮切除と包皮輪拡大を行います。 手術時には包皮内板と外板の色調差や瘢痕の程度を考慮し、縫合部位の選択と張力分散を適切に行うことで、狭窄の再発防止と審美性の両立が可能となります。
痛みを感じさせない無痛麻酔の併用
包茎手術は、痛みを最小限に抑えるために麻酔を併用して行います。
最も一般的なのは局所麻酔で、陰茎根部や包皮に麻酔薬を注射し、手術中の痛みを完全に遮断します。
局所麻酔は短時間で効果が発現し、手術終了後数時間まで効果が持続しますが、注射時にはわずかな痛みや圧迫感を伴うことがあります。
これに対して笑気麻酔(亜酸化窒素吸入鎮静)は、鼻マスクから低濃度の笑気ガスを吸入することで、緊張や不安を和らげ、痛みに対する感受性を下げる方法です。
笑気麻酔は全身麻酔と異なり意識は保たれ、吸入をやめると速やかに効果が消えるため、回復が早く安全性が高いのが特徴です。
特に注射麻酔への恐怖心が強い方や、極度の緊張による血圧上昇や失神のリスクがある方に有効です。
包茎治療では、局所麻酔単独で十分な鎮痛が得られることが多いですが、患者の希望や不安の程度によっては笑気麻酔を併用することで、より快適かつ安全に手術を受けることが可能です。
麻酔方法の選択は、持病やアレルギー、手術時間、精神的緊張の程度などを考慮し、事前カウンセリングで医師と相談して決定します。
■ デザイン
包茎手術における「デザイン」とは、単に余分な包皮を切除するだけでなく、術後の見た目・機能・再発防止を考慮し、切除範囲や縫合位置を計画することを指します。 手術前には平常時と勃起時の包皮の長さや皮膚の張り、外板と内板の色調差、瘢痕や炎症の有無を確認し、適切な切除ラインを設定します。 亀頭直下埋没法ではカリ首直下のシワに合わせてラインを引き、傷跡を目立たなくします。内板と外板の皮膚量をバランスよく残してツートンカラーを防ぎ、縫合時には張力を分散させて突っ張り感や変形を防止し、勃起時にも皮膚が余裕を持って動くよう調整します。 デザインが不適切だと見た目の不自然さや引きつれ、再狭窄、包皮の切除不足や過剰切除による機能的トラブルが起こる可能性があるため、経験豊富な医師による事前マーキングと症例に応じた縫合法の選択が重要です。
■ 傷跡について
包茎手術では必ず縫合部に傷跡が残りますが、ほとんどの場合は時間の経過とともに目立たなくなります。 傷跡の位置は、亀頭直下埋没法ではカリ首直下のシワに隠れるため、より自然な仕上がりが期待できます。 術後しばらくは赤みや硬さがありますが、数か月で徐々に白く平らになっていきます。 体質や色素沈着の程度によって個人差はありますが、適切なデザインと術後ケア(保湿・圧迫固定・紫外線対策)により、傷跡はほとんど目立たなくすることが可能です。
■ 痛み・不安への対策
包茎手術は局所麻酔で行うため、手術中の痛みはほとんどありません。
麻酔は陰茎根部や包皮に注射して行いますが、注射時のチクっとした感覚をやわらげるために細い針や麻酔薬の温度調整、事前の表面麻酔クリームを使用することもあります。
また、注射が苦手な方や緊張が強い方には、リラックス効果のある笑気麻酔(亜酸化窒素吸入鎮静法)を併用し、不安や恐怖心を軽減した状態で麻酔注射や手術を受けられるようにしています。
手術後は麻酔が切れると軽い痛みや違和感を感じることがありますが、多くの場合は処方された痛み止めで十分コントロール可能です。
術後の腫れや内出血を抑えるために、包帯固定やアイシングを指導し、必要に応じて鎮痛効果のある軟膏や内服薬も使用します。
当院では、カウンセリング時に痛みや不安について詳しくお伺いし、患者様一人ひとりの不安の程度や体質に合わせた麻酔法・鎮痛法を選択しています。
これにより、「できるだけ痛くない・怖くない包茎手術」を実現しています。
■ 日帰り治療
包茎手術は、入院の必要がなく日帰りで行える外科手術です。局所麻酔または笑気麻酔を用いて行うため、手術中の痛みはなく、手術後も全身への大きな負担が少ないことが特徴です。 手術時間は通常30〜40分程度で、術後の経過観察を行った後、その日のうちに歩いてご帰宅いただけます。通常抜糸の日まで通院の必要はありませんが、日帰り手術であっても術後の経過を安全に見守るために、 当院では必要に応じて数日後の再診を行い、腫れや出血、縫合部の状態を確認します。こうしたフォロー体制により、初めての方でも安心して包茎治療を受けられる環境を整えています。
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